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頭がいい人の「すごいひと言」

おわりに

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おわりに 相手も自分も高めるコミュニケーションを目指して

コミュニケーションの中核は言葉です。そして、人は事実にではなく、むしろ言葉に反応するのです。
従業員にもっとも期待する能力を、コミュニケーション力だと判断している企業が、およそ6割にものぼります(本書12ページ参照)。
ビジネスマンの、そして企業の、この熱い要請に応えるために書かれたのが、本書です。

コミュニケーション力は、単なる伝達力とは異なります。あなたの仕事に、喜んで協力してくれる方が増えるとともに、結果として、あなたの仕事の質はもちろん、相手の仕事も高められる能力なのです。
多忙を極めるビジネスシーンでは、時間のかかるコミュニケーションは嫌われ、避けられる傾向があります。「ひと言」でのコミュニケーションは、このような場面で、ますます重要性を帯びてきます。
しかし、時には無神経な「たったひと言」が、せっかくの人間関係を破壊してしまうことも少なくありません。逆に、人間関係を修復し、さらに堅固なものにするのも、「たったひと言」であることが多いのです。

本書には、あらゆるビジネスシーンを想定した「すごいひと言」が、数多く記載されています。
あなたが、毎日のビジネスシーンで、あるいは社会生活で、よりいっそう自分を、そして、あなたがコミュニケーションする相手を高められるヒントが、詰まっているのです。

さらに、本書では、コミュニケーションの深みにまで言及いたしました。
人間にとって必要不可欠なのに、お金では絶対買えないもの。
そのひとつが、本文でたびたび解説いたしましたように、自分自身を大切に思う心、つまり「自尊心」です。
しかし残念ながら、豊かな自尊心をもった日本人は、それほど多くはないのではないか、というのが私の偽らざる観測です。実は、そう言う私も、自尊心を持てないひとりでした。

私は早稲田大学の心理学教室(第一文学部哲学科心理学専修)で、臨床心理学を学びました。臨床心理学を選んだのは、自分の心を知りたかったからです。
私が心理学にのめりこんでいったのは、むしろ社会人になってからのことです。勉強することが義務ではなくなった環境が逆に、私の心に火をつけたのだと解釈しています。
心理学書を読みあさりました。そのなかで、何人かの偉大な心理学者に出会うことができたのです。
しかしながら、私が私自身の心のメカニズム、つまり、自分で自分自身を大切にできない私を、はっきり自覚することができたのは、30代も後半になってからのことです。

あなたの周囲にも、自分自身を大切にできない人、自分自身を価値ある人間だと感じられない人が、少なからずいる可能性があります。
ですが、有り難いことに、人間には、人間だけに与えられた能力、知性があります。あなたが知性を働かせ、あなたの周囲の人が自分自身を大切にできるような「すごいひと言」を投げかけ続けることができれば、事態は変わる可能性があります。

あなたの「すごいひと言」が、ビジネス・コミュニケーションを緊密にすると同時に、ゆくゆくは周囲の人に自信を与えることも可能なのです。さらに、相手が自分自身をより確かな存在として感じられ、大切な人間と感じられる手助けをすることができるのです。
これは、とても素晴らしいことではないでしょうか。
あなたの上司や部下、ビジネス・パートナーの方々、さらには知人や恋人、家族とのコミュニケーションがうまく運ぶのと同時に、これらの人々がより幸せになるためのサポート役ができるとしたら、ビジネスがうまくいく以上の満足を、あなたが得る結果になるからです。

そのためにも、本書でご紹介した「すごいひと言」でのコミュニケーションを役立ててほしいと願っております。
人は事実にではなく、むしろ言葉に反応するのです。

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